バレンタイン新聞広告闘争 本命ゴディバ VS 義理ブラックサンダー どっちを応援する?@ビジネス戦略目線
SNSで話題になってるゴディバの広告。「日本は、義理チョコを辞めよう。」という刺激的なキャッチコピーが記憶に残る。
これは、女子は喜ぶだろうし、女性たちから共感を得ようとしている広告のようにも見える。ネット上では、「それはゴディバのポジショニングが本命だから、関係ないだろ!」とか「そんなことして自分を有利にしているけど、もはやゴディバは本命チョコじゃないだろ!」という意味合いの言葉が投げかけられている。
実際はどうなのか?
問題となるのは、コディバは今、本命チョコとして扱われているのか、いないのか?
はっきり言うと、
微妙。
それは、ゴディバも薄々わかっている。
自分の現在地。
微妙なのだ。
では、どうしてゴディバはこんな新聞広告をうってでたのか?その戦略を考えた。
参考にしたのはこちら
ゴディバジャパンの売上を2倍にした弓道の教え ―『ターゲット』 | GLOBIS 知見録 - 学ぶ
以下、記事を引用
■Product
・世界の有名アーティストによるバレンタインのパッケージデザイン
・売上が落ちる夏期の商品開発(アイスクリームやショコリキサー等)
・低価格帯商品の拡充(ラッピングチョコレート等)■Place
・47都道府県すべてに直営店出店(2014年鳥取県がラスト)
・コンビニエンスストアでのバレンタイン商品の販売■Promotion
・テレビCMの開始
・MY GODIVAキャンペーン(ギフトではなく自分へのご褒美としてのゴディバ)
・GODIVA LOVE & HUGキャンペーン(店頭に置いた等身大のジェントルマン人形をハグしてもらい、人形を抱きしめる力で愛情を数値化したイベント)
・GODIVA SURPRISE MESSENGERキャンペーン(バレンタインデーに購入者に代わり自転車でプレゼントを届け驚きと喜びを演出する日本限定の企画)
・新しいホワイトデーキャンペーン(お返しではなく自主的に贈り物を楽しむ日にしようとする企画)
つまり、ゴディバはバレンタインに集中する需要の偏りをなくし、一年を平均して販売したいのだ。しかも、バレンタイン市場はコンビニへと販売網を拡大させている。義理チョコ自体を否定しているわけではない。ちょっとセコイ。
図に示すとこうなる。友チョコやらを入れるとややこしくなるので、ここでは便宜的に本命と義理のみとした。
微妙な位置にいるゴディバはバレンタイン市場ではこれ以上大きくなれない。コンビニのバレンタインには、「一目で義理とわかるチョコ 」と自虐的な広告で話題になったブラックサンダーが君臨しているし、微妙な位置にいるため本命チョコとしての絶対的なポジションはない。
そこで、ゴディバは考えた。
どうすれば、年間を通して平均的に売れるのか?
それは、義理チョコ市場に風穴をアケルしかない。かつてのチョコレート業界がバレンタイン文化をつくったように、海苔業界が恵方巻として売り出し海苔の消費をアップさせたように、年中販売できる新しい文化をつくると意気込んだ!
ではまたなぜ、日経新聞の広告を選んだのか?
年々発行部数が減っている新聞を。かつての輝きがない、新聞広告を。
新聞広告⇒SNSで話題になり大成功をおさめたのだ。
つまり、メッセージ性のある新聞広告は、SNSでバズル可能性のあるメディアなのである。
選んだ新聞は日経新聞。定期購読している会社も多く、昼休みに女性陣が見る、または男性営業マンが読んでいるところを、ちょろっと見えた新聞広告に目をおいやるという、そんな場面を想定したのだろう。あとは購読しているビジネス女子からの発信を期待して。
この新聞広告をよく見ると、義理チョコをやめるのではなく、職場の義理チョコをやめよう!というのである。
いやいや、それは困る。
こんな人気記事もある
今年で最後になるのかもしれない、義理チョコ。ぜひ読んでいただきたい。
やめるなら、来年ね、義理チョコ。私はもらえるかどうかもわからないので、
#バレンタインポストでも利用したい。
ブラックサンダー送ってくださいm(__)m
おとしゃん。